【トヨタ・ヤリス】F56クーパーS購入遍歴:MINI(ミニ)を買う前に検討したいクルマ

欲しいクルマは決まっているけど、せっかくなら「他のどのクルマよりもこれが良い!」と納得してから買いたいと思って書き始めました。

購入検討中のMINI(F56)とヤリスを比較してみた

引用:https://global.toyota/jp/newsroom/toyota/34867968.html

国産コンパクトカーの代表的存在であるヤリスは、2020年から日本でもその名前で販売が開始されました。それまでは「ヴィッツ」として国内のコンパクトカー市場で人気でしたが、個人的にはあまり印象に残るものが無いのが正直なところでした。

ただ、2021欧州カーオブザイヤーを受賞するなど非常に高い評価を得ていて(ヤリス以外は全て欧州車)、「お、ヤリスって変わったのかも?」と興味が湧いてきたので、MINI(F56)と比較してみようと考えました。

F56とヤリスのスペックを比較

トヨタメーカーMINI
ヤリス車名MINI
Z(2WD)グレード名3ドア クーパーS
5定員4
ハッチバックボディタイプハッチバック
3,940×1,695×1,500全長×全幅×全高(mm)3,860×1,725×1,430
1,490排気量(cc)1,998
1,295車両重量(kg)1,270
120馬力(PS)192
145/4,800~5,200トルク(Nm/rpm)280/1,350~4,600
209(257)荷室容量(L)211
185/55R16タイヤサイズ205/45R17
6J×16ホイールサイズ7J×17
1,926,000車両本体価格(円:税込)3,900,000

MINIは第3世代(F型)で3ナンバーサイズとなり、「デカくなった」「もうミニじゃない」のようなことを言われがちですが、サイズ感だけ見ると、全幅はヤリスより30mm大きいものの、全長は80mm、全高も70mmヤリスの方が大きく、まだまだ「MINI」なんだなぁと感じました。

ヤリスとクーパーSの比較ポイント

引用:https://toyota.jp/yaris/gallery/

ヤリスの注目ポイント

まずは、なんといっても2021年欧州カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したということ。実は初代ヤリス(ヴィッツ)も同賞を受賞していて、21年ぶり2度目の快挙だそう。日本国内では、道路事情やコンパクトカーならではの性格(乗りやすさ、価格面など)から、ヤリスが支持されることは理解できるかと思いますが、ヨーロッパで評価されたことに大きな意味が意義があると思います。

ヨーロッパのコンパクトカーは競合がたくさんいますからね。VW・ポロ、アウディ・A1、FIAT 500にプジョー・208、ルノー・ルーテシアなどなど。挙げればキリが無いくらいですが、そんなコンパクトカー(特にハッチバック)が多く販売されているヨーロッパで評価されたということは、ヤリスの評価も相当であることが伺えます。

また、日本車らしからぬデザインも個人的には良いと思っているポイントです。一歩間違えばアクが強すぎて引かれてしまいますが、その辺りは絶妙なところを突いていると思ってます。フロントは現行アクアに似ているものの、より個性を出している感じがします。一方のリアデザインは、流行のテールレンズ一体化を思わせるようなデザインで先進感を出しつつ、横に1本通るデザインがどっしり感(安定感)を演出しているように思います。

テールレンズ一体化はデザインとしては、個人的にも非常にカッコいいと思うのですが、事故などでレンズが破損した際の修理が大変になる(左右独立であれば片側のみ交換で済むけど、一体化してると丸ごと全交換となる)ので、デザインとしては一体化して(いるように見せて)いるけど、実際は・・・というバランスを取っているところも好感ポイントです。

ヤリスのストロングポイント

MINI(F56)と比べてヤリスのいいところは、やはりプライス面での優位性だと思います。価格がミニの半分なのはどう考えても魅力ですし、エントリー向けのモデルとしては不自由なく使えるスペックだと思います。
基本的には新社会人や、初めてクルマを持つ人向けですが、5ドアのハッチバックなので、いざとなれば最大5人まで詰め込めるし、後部座席を倒せばそれなりの長ものも載せられます。

比較しているグレード(Z 2WD)は1.5Lエンジンを搭載しているので、パワーについても申し分なし。100kmを超えるような高速道路での長距離だと少々厳しいかもですが、一般道を普通に走るにはストレスなく乗れるのでは、と考えています。

この辺りの実際に走らないとわからない感覚は、ぜひ試乗した時に味わってきたいなーと思ってます。

あとはタイヤサイズも気になるところ。ヤリスは16インチ、クーパーSは17インチですが、17インチを超えたくらいから1本あたりの単価が高くなってくるのは要注意ですね。
タイヤメーカーにもよりますが、16インチであれば1本1万円以内に収まるものもあるようで、17インチだとその2倍くらいにはなりそうな感じ。
地域によってはスタッドレスが必須だと、さらにタイヤにかかる費用は増えてくる(冬は割り切って乗らない、みたいな使い方をする人もいるようです)ので、クルマを買うときは、買った後の維持費も考えてトータルで検討するのが重要ですね。

MINIのストロングポイント

一方、MINI(F56)の強みはヤリスよりも低く、ワイドであるところを挙げています。全高はヤリスの方が高いですが、全長は80mm、全高も70mm小さく、より短くより低いので走りに関してはMINIが良いように思われます(あくまでスペック上では)。
さらには2.0Lターボエンジンならではのパワー、低回転からターボでトルクを発揮するので、その走りっぷりはやんちゃそのもの。

以前試乗したのはクーパーSよりもさらにパワーアップしたJCW(John Cooper Works:MINIの最上位グレード)だったのですが、その加速はもう笑っちゃうくらい早く、気づけばあっという間に制限速度に達します。

見た目のサイズ感からはわからない、そのやんちゃっぷりがMINIの魅力の一つだよなぁと改めて思います。

「ヤリス」の良いところと、もうちょっとなところ

ヤリスの良いところは、The コンパクトカーなボディサイズとスペックだと思ってます。初めてクルマに乗る人にとっても扱いやすいサイズ感で、1.5Lエンジンも申し分なし。デザインも奇抜ではないけど、ちゃんと主張してる感があるのも個人的にはポイント高し。5ドアなので後部座席への乗り降りも楽にできますが、常にフル乗車を想定していない=ドライバーズカーとして割り切っているのも好感できるところです。

一方もうちょっとだと思うのは、ヤリスに限らず国産車のコンパクトカーに共通して言えることですが、内装が今ひとつなクオリティであるところ。この価格帯だと仕方ない部分ではありますが、運転中ずっと視界に入ってくる、もしくは頻繁に触れる部分はどうしても気になってしまいます。また、荷室も決して広いとは言えないので、長距離や長期のドライブには不向きかもしれません。まぁ、後部座席を畳んでしまえばそれなりのスペースは確保できるので、使い方次第とも言えそうです。

ついでにMINI(F56)とGRヤリスのスペックを比較してみようと思ったけど

引用:https://toyota.jp/gryaris/gallery/

ヤリスといえば忘れてはいけないのが「GRヤリス」の存在。一緒に比較しようと思っていたのですが、ノーマルのヤリスだけでボリュームが出てしまったので、別の記事で改めて書くことにします。

GRヤリスの評価は高いらしく、その好印象がヤリスの欧州カーオブザイヤーの受賞にも貢献した、という声もあるようです。GRヤリスはあの豊田章男社長がマスタードライバーとして開発に携わっていて、クルマとしての魅力は充分ありそうですね。